先日、1月31日に磐田市民文化会館で野村万作さん(人間国宝)・野村萬斎さんの狂言が公演されました。
近隣のお世話になっている先輩ご住職に誘われて、『狂言』を初・鑑賞してきました!!
演目は「棒縛」(太郎冠者を野村萬斎さん)と
「六地蔵」(すっぱを野村万作さん)。
最初に、初めて狂言を鑑賞するお客さんのために30分程『狂言』について解説していただけるのは嬉しかったです!!
『狂言』の発祥は650年前の室町時代。
650年前からの伝統を受け継ぎ、余計な台詞は一切無し!!
極限まで台詞を削ぎ落とし、磨き上げた、その演技はまさに当時のまま!!
(650年前というと、奥山の方広寺が開創されたのもちょうど650年前です!!)
(この瞬間に勝手に親近感。)
面白い点は、擬音語が良く出てくるのですが、現代と当時では人々の耳に聞こえてくる音は違った(?)のではなかろうか、というところ。
例えば、犬の鳴き声といえば、最初に思いつくのは「ワンワン」ですよね?
海外だと、これが「バウバウ」になるかもしれません。
しかし、当時のままを今に伝える『狂言』では、犬の鳴き声は「ビョビョビョ」(!?)
意表を突く鳴き声に、会場全体笑いの渦に包まれました。
その他にも言葉遊びが多いところ等も教えていただき、初めて狂言を体験しましたが、大いに笑わせていただきました(*^_^*)
『狂言』という字面から、なんとな~く難しそうなイメージをしていましたが、昔の『お笑い』なんですね!!
伝統芸能を今風にいうと。
『狂言』は『コント』。
『能』は『オペラ』。
『歌舞伎』は『ミュージカル』。なんだそうです。
能と狂言を合わせて『能楽』といって昔は屋外で両方演じていたそう。
能といえば、世阿弥の「風姿花伝」が有名ですね。
全文を読んだことはありませんが、歴史でこの名前と著書だけは小学校か中学校で暗記した記憶があります。
世阿弥はその著書の中で、
役者たるもの、ひとりよがりな演技をしてはならない。
客をどう引きつけるかが肝心だ。
そこで、世阿弥は、自分の演じる姿を、客観的に自分の外から見るように心掛けろとした。
それを我見でもなく離見でもなく、「離見の見」と仰っているそうです。
今回の「狂言」初鑑賞ですが、その「離見の見」を少し間近に見ることが出来たのではなかろうかという感動を受けました。
ご縁をいただけたこと本当に有難かったです!!
ありがとうございました。