面白い!!
自分が中学生の頃に読みたかった本。
〝中学生の頃〟という〝時期〟を限定するなら、自分が自分にオススメするまさにナンバーワンの本です。
下記①~⑤のいずれかにひとつでも当てはまる方には是非読まれることをオススメいたします。
①小学校の図画・工作(美術)の授業が好きだった。(但し、その後、美術系には進んでいない)
②中学・高校と年齢を重ねる毎に「美術」の授業をあまり真剣に受けなくなった。(受験に関係無いため)
③美術館へ行って、名画を見ても良さがピンと来ない。
④画自体より解説書を見る時間の方が長い。
⑤目で見たままを画くなら、写真で良いのでは?と思ったことがある。
パブロ・ピカソの有名な言葉。
〝すべての子どもはアーティストである。問題なのは、どうすれば大人になったときにもアーティストのままでいられるかだ〟
ピカソの言葉は、感性が無いと思っているあなた。感性を否定されたことがあるあなたも勇気づけます。
この本を読んだからといって、突然、画が上手くなるわけでも、なにかを突然創造できるわけでもありません。
しかし、アートの自由さ・素晴らしさを再確認し、大人になるにしたがって自分自身の中に蓋をしてしまった「自分の感性」に気づく〝きっかけ〟になる本だと思います。
この本における『アート思考』の定義とは。
〝自分の内側にある興味をもとに自分のものの見方で世界をとらえ、自分なりの探求をし続けること〟
現代社会の変化の激しさは、誰もが実感しています。
都会と地方でスピードに違いはありますが、都会だとテレワーク推進に舵を切り、オフィスを縮小し、交通費の支給の代わりに自宅オフィスの備品を会社の経費で購入したり、不動産の選択・間取りにも影響を与えています。(テレワーク用の部屋必須等)
この変動の激しい現代社会のことをVUCA(ブーカ)といいます。
2016年のダボス会議(世界経済フォーラム)でこの言葉が出てきてから、近年では一般的な言葉になってきました。
「Volatility=変動」「Uncertainty=不確実」「Complexity=複雑」「Ambiguity=曖昧」な社会においては、〝正解〟がころころ変わる社会です。
変動の少ない社会においては数学的な能力(正解を見つける能力)だけで十分でしたが、これからの社会においてはそれだけではまずいことになると言われています。
つまり、正解がころころ変わる社会においては、その都度「新たな正解」を見つけていくのは、もはや不可能であるし、〝無意味〟でもある。
それぞれの局面で「自分なりの〝正解〟をつくる力」が求められています。
この本では、その『アート思考』について示唆を与えてくれます。
気づいて、育てるのは自分次第。
面白い本でした。