『みんな、忙しすぎませんかね?ーしんどい時は仏教で考えるー』釈徹宗師×笑い飯 哲夫氏
NHKの『落語でブッダ』等々で有名な釈徹宗師と笑い飯 哲夫氏による対談。
そして一般の方達からの素朴な質問。
例えば、「仕事は楽しい?」「運を考える」「努力は報われる?」等々。
それらの質問にお二方が仏教の観点からそれぞれ答えていくというスタンスがとられています。
異色の組み合わせのようでありながら、笑い飯の哲夫さんも仏教に詳しく更にお笑い芸人さんとしての独特の視点・考え方も良いスパイスとなって、非常に楽しく分かりやすい仏教書であると思います。
面白い箇所はいくつもありますが、ひとつ取り上げさせていただきますと。
私自身が常日頃、年配の方や働き盛りの方、若い方とお話をさせていただく中で、疑問に思っていたこと。
年配の方と若い方の間で「近年の働き方」について認識の違い・ギャップがあるのが不思議だったんです。
(注)あくまで一例です。
年配の方は「昔の方がよく働いていた」。若い方「昔と比べて今の方が数倍忙しい」。
この認識の違いはどこから来るのだろう?と不思議に思っていましたが、「あぁ、そうかもしれない」と思ったのが。
対談の中で、釈さんが仰った「内在時間の話」
「新幹線等、科学技術の進歩によって時間がいっぱい余るはずなのに、あきらかに昔より忙しい。
それは外部の時間を余らせても、内在の時間が縮んでいたら、感覚的には忙しいし、イライラする。
だから、その内在時間をどう延ばすかが、現代人の課題ではないでしょうか?
そうしないと、ものすごく不寛容な、許せない社会にどんどんなっていく。」
という発言でした。
わかりやすく面白いのでオススメです。