こども坐禅会の感想文の中にでてくる『息』のお話をします。
坐禅をする際に大切なことは3つあります。身体と呼吸(息)と心を調えることです。
息を調えることは何も規則正しく呼吸をするだけではありません。
『息』という字を上下2つに分けてみると、『自』という字と『心』という字から成り立っています。『自』=『自分』であり、『自意識』であり、『理性』でもあります。
『心』というのは、コロコロコロコロあっちこっちに動き回るから『こ・こ・ろ』という位、なかなかコントロール出来ない『感情』であり、『本能』であります。
『息』を調えるとは、この『自』と『心』がちょうど良いバランスになっているかどうかを自分自身で見つめることに他なりません。
『自』だけがどんどん大きくなっていくと、どうでしょう?
『心』はその重みに耐えきれずに潰れてしまいますね。そうして『自』だけになってしまうと、人の痛みが分からない傲慢な自分本位の人間になってしまいます。
反対に、『心』だけが大きくなっていくと、どうでしょう?
『心』は動き回るのがその本質ですから、小さい『自』を振り落としてしまうかもしれません。そうして、『心』だけになってしまうと、感情・本能のままに生きる我が儘な人間になってしまいます。
「よく遊び、よく学べ」といいますが、両方大切です。
学ぶことで『自』が育ち、遊ぶことで『心』が育ちます。
『自』と『心』がちょうど良いバランスになっているかどうか、よ~く見つめくださいね。
といったお話でした(^_^)