大乗僧堂・河野老大師

大乗僧堂 河野徹山老師

宇和島にある大乗僧堂の河野徹山老大師様から色紙を拝受いたしました。

『 水 深ふして波浪静かに 學 廣ふして語聲低し 』

この禅語は、曹洞下の『碧巌』と評される『従容録』九十二則「雲門一宝」の中で、宏智正覚(わんししょうがく)の頌に対する萬松行秀の著語に出る語。この則は雲門が肇法師『寶蔵論』の「乾坤の内、宇宙の間。中に一宝有り。形山に秘在す」を拈提したもので、『碧巌録』六十二則にも引かれる。頌や評唱を較べてみると臨済・曹洞の家風の違いが窺われ興味深い。

この語は雲門の拈提にまず宏智が

餘懐を収巻して事華を厭う(繁雑なことなど皆投げ捨てて・・・)

と置いた頌に対して萬松が下した著語。文字通りには「深水に波は立たず、碩学は壮語せず」といったところ。

雲門の境界の深さを詠嘆したところであるが、雲門はさておき語のママで味わい深い警句。

深い学識、深い修行は自ずとその風格を醸す。静かな声のうちに香る境涯を深めていくことが何より肝要でありましょう。

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