明治天皇新居行在所の隣には茶室『坐愛亭』がございます。
現在も時々、お茶会等で使用されています。
『坐愛亭』というと、思い出すのがこの禅語です。
〝 停車坐愛楓林晩霜葉紅於二月花 〟
=〝 車を停めて坐(そぞろ)に愛す楓林の晩(くれ)、霜葉(そうよう)は二月の花よりも紅なり。 〟
楓林の紅葉が二月(春)の花の様に美しく、賞でずにはおれぬ。
方広寺は五百羅漢で有名ですが、実はあまり知られていませんが、約650本の楓の木がここ数年の間に植えられました。
まさしく「楓林」です。この禅語のような景色ももう数年すればご覧になれるかもしれません。
そうそう、そう言えば。
わりと多くの楽器はこの楓の木から作られているそうですね。
ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、ベースなどの管弦楽器は楓の木で作るそうです。どんな木よりも一番良い音が響くからだそうですよ。