人間にとって身近な花の代名詞「タンポポ」です。
老若男女、誰しも知っている花。
見つけると思わず「おっ、タンポポ」と言ってしまう位身近ですよね。
しかし、このタンポポの世界でも戦国時代さながら、在来種と外来種の間で戦争が行われているとは本を読むまで知りませんでした。
両者の戦力分析をしてみると。(※参照:身近な雑草の愉快な生き方)
1.【 花の咲く時期 】
在来のタンポポ・・・春。
外来のタンポポ・・・一年中いつでも。何度でも。
2.【 種子の生産数 】
在来のタンポポ・・・花が小さく、種子の数も少ない。
外来のタンポポ・・・花が大きく、種子の数も多い。しかも軽いので遠くまで飛ぶ。
3.【 外来種の特殊能力 】
クローン遺伝子によって種子を作る能力を身につけている。つまり、受粉する相手がいなくても一株あればどんどん増えることが可能。(゜Д゜)
上記、戦力分析の結果は、どれをとっても外来種優勢です。そのため、在来種は外来種にどんどん郊外へ追いやられています。
しかし、実は在来種が郊外に追いやられているのはタンポポ同士の争いが主な原因では無かったのです。
外来タンポポの種子は小さいため、他の植物との生存競争には決して強くありません。在来タンポポがしっかり生えていれば、外来のタンポポは太刀打ちできないそうです。
では何故このような勢力分布になっているかというと、人間による環境破壊が最大の理由だそうです。
人間によって在来種が駆逐され、そこに繁殖力で勝る外来種が代わりに入ってきたというのが真相のようです。それなのに、人間から悪者扱いされている外来種。最も質が悪いのは、言わずもがな・・・ですね。
在来種と外来種の見分け方はカンタンで、花の下にある総包片が反り返っているのが外来種です。
上記写真のタンポポもどうやら外来種のようですね。
このあたりは、浜松の中でも郊外だと認識してたんですが・・・、環境破壊は対岸の火事では無いようです。