みたび、涅槃図

佐浜 涅槃図

佐浜のお寺さん所蔵の「涅槃図」です。

この涅槃図は方広寺や正光寺の涅槃図と異なる箇所が随所にちりばめられていて興味深かったです。

代表的な例を挙げますと。

佐浜 涅槃図2

上記写真、動物達の真ん中に「ネコ」がいるのが、おわかりでしょうか?

涅槃図には「十二支」を始めとした、さまざまな動物たちが描かれていますが、わりと「ネコ」が描かれないことが多いんです。

それというのも、昔は猫を『魔物』と考えていた等々、諸説あるようです。

江戸時代頃から「ネコ」は庶民のペットとして飼われ始めたようですが、この佐浜さんの「涅槃図」もどうやら江戸時代中頃に画かれたものだそうです。【※専門家の意見です】

「ネコ」が描かれた涅槃図で代表的なモノは、「京都 東福寺の涅槃図」が有名ですが、東福寺では『魔除けの猫』として描かれているそうです。

その縁起とは。

「往昔畫聖兆殿司(おうせきがしょうちょうでんす)、大涅槃像を描かんとしける時、一匹の猫、何処よりか絵具を咥え来ること度々なり。殿司、之を憐れみ猫は由来罪業深重(ゆらいざいごうしんちょう)にして、佛の慈悲にも浴し兼ねたるものなるが、今、佛涅槃の絵具を持ち来たりし功徳に依り、罪業消滅魔障退散し、速やかに佛果を成ぜりとて畫中に猫を加へぬ。世人伝え聞きて、之を魔よけの猫と称して珍重しけるが、今復ここに其形を模して、弘く十方に分かち、世の篤信の人をして悉く魔を除き福を得せしめんとて、二夜三日の祈念を籠め造りし像なりされば、深く念じて其の霊験のあらたなるを知るべし。」

という謂われがある位、「ネコ」が描かれるのは珍しいようです。

その他にも。柱杖にかかっていることが多い衣鉢がお釈迦様の枕下にあったりといった、随所に新解釈があり大変興味深い涅槃図でした。

2月頃はどこのお寺さんでも「涅槃図」がかかっていることが多いので、各お寺を巡ってみるのも面白いかもしれませんね(*^_^*)

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