子守歌。
子守歌といえば、「ねんねんころ~りよ~、おころりよ~、ぼうやはよい子だ。ねんねしな~」だと思っていましたが、でも、実際は何種類もあるんですね。
その内のひとつに、『ねんねんねやまの こめやまち』というのがあります。
〝 ねんねん ねやまの こめやまち
こめやの 横丁をとおるとき
ちゅうちゅう ねずみが ないていた
なんのようかと きいたらば
大黒さまのおつかいに ねんねした子のおつかいに
ぼうやも はやく ねんねしな 大黒さまへまいります 〟
昔から、ねずみは大黒天の使者だと言われますが、子守歌にまで登場するところをみると、よほど広く知れ渡ってるようですね。
大黒様といえば七福神。
大地を掌握する神様(農業)であり、大きな袋と打出の小槌を持ち財宝・福徳開運の神様です。
白隠禅師は「鼠大黒」という禅画で大黒天に使える鼠の忠臣ぶりを、鼠の鳴き声「チュー」とかけて、儒教の基本徳目である忠孝さえ勤めるならば、それが隠れ蓑・隠れ笠・打出の小槌にもまさる宝物だと諭しています。
子守歌のねずみは、どんな宝物を届けてくれるんでしょうね。