遠州地方 夏の風物詩です。
萬霊塔の前で遠州大念仏の奉納をしていただきました。
今朝は、昨夜から降り続く雨を眺めながらどうなることかと心配していましたが、杞憂に終わり安堵いたしました。遠州大念仏の起源は、三方原合戦および犀ヶ崖の戦いで犠牲となった人を弔うために始まり、その後、国家安寧・五穀豊穣の祈願、在家精霊回向として現在に至るそうです。
例年のことですが、遠州大念仏の奉納が終わるとお盆を迎える実感がますます高まります。
寺院仏閣では、竹や松・柏槙の木(常緑)を大切にします。移ろいゆく世の中にあって変わらない真理を求めることも、諸行無常の理と同様に尊んでいます。
社会はますます変化し続けます。近代文明は、より速く、より多くという数量や効率を最大の価値としてきました。この数量や効率の価値観に目を奪われていると、荘子の「渾沌王」のお話のように自己を喪失してしまうかもしれません。現代は自己の内面を顧みる余裕も無い程、忙しい世の中です。
しかし、本当に大切なものはそんなに多くはありません。
古きよきもの伝統あるものが変わらずに続くことも切に願います。
岑月 合掌